4.人間の修業とは
私が・・・。私、自分で作りながらまさかそんなことが起きるとは夢にも思わな
かった。大体私の製品というのはみなそうでね・・・。ご飯炊く装置だってね、作 って十年間誰も使わない。使われだしたら皆さんものすごく便利になる。電気ギ ターだってまさかあんなに売れるとは思わなかったんですよ。私の友達が終戦 直後、あれを販売さしてほしいいうから、「ああ、あんなもんどうでもいいから勝 手に売りなさいよ」言うた。ほいで、日本ではじめて作ったらアメリカとかイギリ ス、世界中から注文が殺到したわけですよ。だから、私は何か、作ったときは 分からない。ところが作って売り出すと良い事がいっぱいに分かるというのが ね・・・。それがほんとの良い商品だと思いますね。
何にも私が苦労して作ったものじゃないです。向こうの世界から来たものを、
ただそのまま素直に受け取って作ることだけ。向こうの世界からいわれました ね。『汝の知ることを無償で教えよ』『そうすることによって汝に新しきものを与え る』ということばがあります。何か発明するとか、いいものを作ったときに後生大 事に自分のものにしてしまうと、もうそれ以上信号来なくなるんです。自分の得 たものを多くの人に使って頂くように、それをすればですね、次から次へと自分 に対して向こうの世界からいくらでもくれるわけですね。
ゴルフの打ち方もそうですわね。自分で知ったことを自分だけ後生大事にし
て、上手になるようではそれ以上進歩しないわけ。私はゴルフのことを、向こう から信号来る、忘れないために原稿を書く。原稿を書くと一年一冊の本ができる わけ。この本が発売したのは、一昨年発売。去年も一冊出し、また今度今年も 六月、七月ぐらいにまたもう一冊出ます。向こうから信号来るから、それを何に も思わず忘れないために原稿を残す。本一冊に、本が一年一冊になる。根本は 変わってない。ただ、シンプルにシンプルになって、ますます打ち易くなって、距 離は出るということですね。
だから、自分の会得したこと皆に教えることによって、更に更に新しいものを
向こうの世界から与えてくれるということですね。結局“自分の為やなしに周辺 の人に幸福を与えること”を主にして物事をやっていけば、いくらでもいい事が ある。それが、向こうの世界からいう、ね、『人間の修業とは、自分以外のもの に喜びを与える事である』ということばはそのままなんですね。私はそれをやっ てるだけなんで、どんどん〃〃発明ができるわけです。大体五分前になりまし たので、今までのことで何かお分かりにくい事ありましたらお答えします。
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司会者:政木先生どうもありがとうございました。えーと、ちょっと皆さんからです
ね、あの、ご質問頂いておりますと、とても時間が足りませんので、できましたら ですね、最初にお渡ししましたアンケート用紙のところに、今日皆さんが感じら れました感想とかですね・・・。それから今年はあと、先生にですね、二回名古 屋の方にお越し頂こうと思っております。これは私が勝手にそう希望してるんで すけども・・・。先日岡山の方にお伺いしたときに、「先生のお話を何回も何回も 聞くうちにですね、段々〃〃と人間性が高まるよ」というふうにおっしゃられたも のですから、できるだけ先生に来て頂いて、できるだけ皆さんに聞いて頂ける 機会をですね、提供していきたいと思っております。そこで参考とさせて頂きた いと思いますので、恐れ入りますが今日ご講演聞かれまして感じられましたと ころを、それから後、次回ですね、どんな内容について話を聞きたいかというと ころでですね、恐れ入りますがご記入頂きたいと思います。
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